20年前ほどに大腸癌の手術を受けて以来、数年ごとに内視鏡検査を受けてきた。ポリープが出来やすい体質だと言われているため、情けない話だが、検査の前はいつも穏やかな気持ちではいられなかった。今年もまた検査が終ってホッとすると同時に、12~3年前のある出来事を思い出した。

あの時も、今や受けなれた検査だったのだが、終わったあと医師は深刻な顔つきで、 

"少々大きいのができていますな。とりあえず、少し切り取って検査しますが、場合によっては、再び手術ということのなります。"  と言った。

これはショックだった。ある意味、癌の宣告を受けた時より大きな苦痛だったかもしれない。検査が続いていると言っても、とにかく癌からはもう開放されたと思って生きていたのだ。それに、間違いなく自分が癌にかかりやすい体質なのが証明されたと感じたからである。再発だから、今度こそまずいことになるのではないか? また、かりに治ったとしても、一生、癌の恐怖を抱えて生きるのかという思いである。

確かあの時は、マーリン・キャロザース師の「あなたは、いま、幸せになれる」を翻訳中だった。主はすべてを益としてくださることを信じきり、いつも感謝して生きるという師の信仰にいたく感激しながら作業を進めていた時だった。皮肉にも、師の信仰がどれほど深く、また、命がけのものだったかを身をもって知ることとなった。

こんな状況で、私は一生懸命、神さま癒してください、と祈った。まわりの人たちも祈ってくださった。クリスチャンとして、いつも祈ってはきたが、こんなに真剣に祈った経験はあまりなかったのではないだろうか? 祈りに祈った結果、私は、それ以上自分ではどうにもならないことに気がつき、すべてをお任せすることにした。諦めたと言われても仕方がない心境だった。
幸い、医者はすぐ手術をするのでなく、内視鏡で対応しようという結論に達していたので、再び内視鏡検査を受けた。どんなことになるか、ハラハラしながら検査を受けたのである。しかし、結果はビックリするようなものだった。手術を必要とするかもしれないと医者が思ったほどの大きなポリープは見当たらなかったのである。"どうもわからんな! 見間違うわけはないのだが。" とつぶやく医者の傍で、私は心の中で、バンザイ、感謝します! と叫んでいた。医者の考えなどはどうでも良い。私にとっては、これは明らかな主の癒し、奇跡だったのだから。
                                                                      奥脇省三

主の十字架クリスチャンセンター町田教会

      連絡先:080−3444−6704(弓野)
      
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消えたポリープ

大腸がん手術後7年目にできた大きなポリープのいやし