HOME > owarinojidai > owari-8

ダニエルが見た夢(2)


前回はダニエル書7章に書かれている、ダニエルに示された夢のことについて説明しましたが、今回はその中のローマ帝国に関することを見ていきたいと思います。
 

ダニエル書7章7〜8節に「その後また、私が夜の幻を見ていると、突然、第四の獣が現われた。それは恐ろしく、ものすごく、非常に強くて、大きな鉄のきばを持っており、食らって、かみ砕いて、その残りを足で踏みつけた。これは前に現われたすべての獣と異なり、十本の角を持っていた。私がその角を注意して見ていると、その間から、もう一本の小さな角が出て来たが、その角のために、初めの角のうち三本が引き抜かれた。よく見ると、この角には、人間の目のような目があり、大きなことを語る口があった。」と書かれています。ダニエルはあまりにもこの獣が他の獣と違っていて恐ろしいので、確かめたいと願っている時にさらに具体的に示されました。

ダニエル書7章24節には「十本の角は、この国から立つ十人の王。彼らのあとに、もうひとりの王が立つ。彼は先の者たちと異なり、三人の王を打ち倒す。」と書かれています。

第4の獣(ローマ帝国)を考える時に三段階があるのに気付きます。

第一段階は獣そのものが現われた時です。これがヨーロッパ、アフリカ北部を支配した古代ローマ帝国です。

第二段階は十人の王が立つときです。十人の王が立つとは、その国が十人の強力なリーダーを持つか、十カ国連合の国になると考えられます。歴史的に見るとヨーロッパを支配した国で十人の王が立つか、十カ国連合が存在したことはありません。したがって、これから後に十人の王が立つヨーロッパを支配する国が興ることを示しています。これが復興ローマ帝国です。現在ヨーロッパではEUが二十七カ国の国家統合体として大きな勢力を持ってきています。今後、聖書に書かれてあるようにリーダーシップをとる国が十か国、あるいは、その中で十人のリーダーが立つことになるでしょう。

第三段階は「小さな角が出てきて、三本の角が引き抜かれた」(ダニエル書7章7節)とあるように、最初は目立たない一人の王が出てきて、この王が十人の内の三人の王を打ち倒し、その国を支配するようになることを示しています。ですから、復興ローマ帝国は最終的に一人の強力なリーダーによって支配されることになります。この人物こそ終わりの時代に出てくる反キリストなのです。

ダニエル書7章25節にはこの反キリストに関して述べられていますので、次回説明していきます。



2008年9月

主の十字架クリスチャンセンター町田教会

      連絡先:080-3444-6407(弓野)
      
      E-mail: tlcccmachida@gmail.com